2021年6月28日 12:00
いろんな人のからだをはかり続けて、早62年。2020年1月に設立75周年を迎えたタニタですが、2021年5月には、ヘルスメーター国内販売台数1億台を突破しました。体重計、体脂肪計、体組成計と、名称や機能は時代によって変化していますが、これまで1億人以上の体をはかり、日本人の健康を見守り続けてきました。そんなタニタが「未来のヘルスメーター」を募集しているそうなので、挑戦することにしました。
今週は仕事に追われていました。定時をとっくに過ぎて、帰ろうかもうちょっと粘ろうか悩む時間帯。やることは山ほどあるけれど、そろそろお腹も減ってきました。でも帰ってからたくさん食べると太るぞ。あっ、家に帰ったら掃除機もかけなきゃ…。そんな19時の都内某オフィス。ネットサーフィンしていると、タニタのホームページにたどり着きました。そしてそこには「未来のヘルスメーターコンテスト」の文字が。
▲「未来のヘルスメーターコンテスト」ホームページ
「自由な発想で未来のヘルスメーターを描いていただき…」とあります。なんだかおもしろそう。行き詰まってゆでだこ状態の私にはぴったりです。とはいえ、いきなりは描けないタイプなので、まずは既存商品を描いてみることにしました。描くのはもちろん、タニタ最上位機種「RDシリーズ」。タニタの体組成計の最上位モデルとだけあって、定価も最上位(5万円以上)の代物です。
▲お絵描きたのしいな
周りの人が「おつかれさまです」と言って次々に帰っていきます。私の席は通路側なので、いろんな人が私の横を通ることになるのですが「この子何やってるの?」という、冷たい視線だけはきちんと感じ取っていました。「いや、これ仕事なんで」という反撃オーラを出してみましたが…たぶん届いていないでしょう。世の中そんなに甘くはないです。
▲できた
そして約1時間後。完成しました。クオリティはともかく、久々に夢中になって絵を描いて頭の中もスッキリしたので、たまに描こうかと思います。
さて問題はこのあとです。「未来のヘルスメーター」とだけあって、ここからどうやって「夢」を落とし込むかが重要。数字じゃなくてりんごの数で体重を教えてくれるとか? 気を利かせて数字を忖度してくれちゃうとか? 私の1年後の未来を占ってくれるとか? ここでもちょっと行き詰まって、一緒にオフィスにいた同僚に相談しました。いわゆる“夜の会談”です。
「ロボットみたいなのはどうかな?」
「インナースキャンデュアルって虫みたいですよね」
「ひっくり返すと無数に足がついてるとか」
「それ虫じゃん」
「インナースキャンデュアルって素早く動きそうじゃないですか?」
「体重計にどう乗せるか、って永遠の課題ですよね…」
「乗ったらべた褒めして甘やかしてくれるのは?」
「掃除してほしい…」
「それル〇バじゃん」
ブレストのようでブレストになっていない会話が続きます。唯一まとまったことといえば、「話し相手になってほしい」ということくらいでしょうか。続きを家で描いて、完成したのがこちら。
▲そうしてできあがったのがこちら
ベースはインナースキャンデュアルですが、「はからないと向こうからやってくる」「会話できる」「追いかけながらお掃除してくれる」という機能をつけたヘルスメーターです。最初は本体にロボットのような足をつけて二足歩行させようかとも思ったのですが、夜中に「はかって~」と近づいてくるシーンを想像しただけでも怖いのでやめました。某スマートスピーカーと某お掃除ロボット、某家族型ロボットのいいとこどりです。自分で描きながら気づきましたが、これはもう中二病…かも。深夜に描くとこうなるんだなぁとつくづく思いました。
いまの私の欲しい機能を詰め込んだ夢のヘルスメーター。さっそく同僚に見てもらいました。
「え!? ロボットなのにネコ型じゃないの!?」
「えっ? ネコ型にしてもOKなんですか?」
▲有名絵画作品に類似するもの、商業キャラクターや商標登録されたものが描かれているもの (漫画・アニメのキャラクターや具体的な商品など)は応募対象外でした。
そしてポソッと、とどめの一言。
「これ、小中学生が対象なの、読んだ?」
「えっと…自称中2じゃ応募できませんか?」
「実年齢で応募してください」
…こうして私の夢のヘルスメーターはあっけなくボツとなりました。
「未来のヘルスメーターコンテスト」は9月6日(月)まで受け付け中です。夏休みの自由研究にもどうぞ!
■未来のヘルスメーターコンテスト
https://www.tanita.co.jp/content/1oku_contest/
Text:難波みなみ